vol.221(5月20日)
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◎ 酔った兵士、警官殺害 警察と軍、緊迫―パプアニューギニア
(2020.5.12、JIJICOM) https://www.jiji.com/jc/article?k=2020051000220&g=int
【シドニーAFP時事】
パプアニューギニア警察は10日、全警官に対し自制を保つよう呼び掛けた。
首都ポートモレスビーで9日、兵士の集団から暴行を受けた警官が死亡。
軍の基地前に集まった警官たちが、容疑者の集団を引き渡すよう求める緊迫した事態になっていた。
警察高官は、容疑者の兵士は「酔っていた」と述べた。
襲われた警官は、病院に搬送され手術を受けたが、死亡した。
高官によると、軍は容疑者1人を引き渡し事情を聴いているが「主犯」は「兵舎から逃亡しており、
軍が捜している」状況という。
パプアでは2017年にも、警察と軍の間で銃撃戦が起きた。
この時は、首都の検問所で、警官が兵士に身分証明を求めたことが発端だった。
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◎ パプア「中国企業の金鉱採掘権」延長却下の訳、
紫金鉱業に途上国リスクの「ブラックスワン」 (2020.5.14、 東洋経済オンライン )
金鉱採掘の紫金鉱業集団が、南太平洋のパプアニューギニアで「ブラックスワン」
(訳注:黒い白鳥=事前に予測できないが、発生したら甚大な被害となる事象)に遭遇した。
4月24日、同社が権益を持つポルゲラ鉱山の採掘権の延長をパプア政府が却下したのだ。
ポルゲラ鉱山は紫金鉱業とカナダのバリック・ゴールドの合弁企業、
バリック・ニューギニア(BNL)がプロジェクト権益の95%を所有する。
紫金鉱業は2015年に2億9800万ドル(約317億円)を投じ、BNLの権益の50%を買収した。
BNLの採掘権は2019年8月に期限が切れていたが、その後も採掘の継続が認められていた。
ところがパプア政府は突如、採掘権の延長申請を認めず今後について協議するための国家交渉団を組成すると発表。
これに対してBNLは、パプア政府や鉱山の土地所有者との話し合いを望むものの、
合意に至らなければ政府に対して損害賠償を求めるという声明を出した。
アフリカや南米など11カ国に鉱山権益を保有
紫金鉱業は金、銅、亜鉛などの探鉱および採掘で中国有数の大手企業。
パプアのほかアフリカや南米など海外11カ国に鉱山権益を保有している。
ニューギニア高地のエンガ州にあるポルゲラ鉱山は、金の埋蔵量314トン、
鉱石1トン当たりの含有量4.2グラム、年間平均生産量15.5トンと、世界の十指に数えられる金鉱山だ。
2019年は紫金鉱業に8.83トンが配分され、同社の金生産量の21.6%を占めた。
紫金鉱業の決算報告書によれば、2019年にポルゲラ鉱山の権益から得た純利益は5億2700万元(約79億円)。
これは同年の総純利益の12.3%に相当する。今回のパプア政府の決定が同社の業績に大きな影響を与えるのは確実だ。
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◎ 「明るい人だった」...感染で死去の力士と交流、悲しむ外国人研修生
(2020.5.15、西日本新聞) https://www.nishinippon.co.jp/item/n/608392/
大相撲の高田川部屋の三段目力士、勝武士(しょうぶし)さん(享年28)が13日に
新型コロナウイルス性肺炎による多臓器不全で亡くなった訃報を受け、
九州場所で同部屋が宿舎を置く福岡市早良区小笠木のオイスカ西日本研修センターは悲しみに包まれた。
勝武士さんと交流のあった外国人研修生たちは「明るい性格で、
気軽に話しかけてくれた。あまりにも若い死で信じられない」と悼んだ。
同部屋は6年前から、九州場所に合わせて10月下旬から11月いっぱい、同センターを宿舎にしている。
力士たちは稽古を励みながら部屋の後援会関係者や地元住民が行うさまざまなイベントに参加したという。
中でも人気が高かったのが山梨県出身の勝武士さん。ムードメーカーで、
ちゃんこパーティーでは、アジアなどの研修生と交流を深めた。
マレーシアの家政研修生、ラウダ・アズマニさん(23)は「部屋で感染者が出たと聞き心配していた。
勝武士さんはみんなを楽しませ、率先して配膳を手伝う真面目な人だった」と唇をかみしめた。
力士の朝稽古も見学したパプアニューギニアの指導者育成研修生のデリック・ガレさん(34)は
「小柄ながら、大きな相手を勢いよく押す相撲が好きだった。
力士たちと一緒にお風呂に入っていたが、場をにぎやかにする人だった」と惜しむ。
勝武士さんの突然の訃報は、研修を終え、帰国した仲間たちにも会員制交流サイト(SNS)で伝えられた。
「あんないい人がどうして。悲しい」などと書き込みが相次いでいる。
センターの広瀬兼明所長は「九州場所が開かれるなら、勝武士さんを思い出す機会をつくりたい」と、
追悼の思いを込めて語った。 (下村佳史)
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◎ 豪州、中国の太平洋諸島の通信企買収を懸念 (2020.5.15、 アジア経済ニュース)
中国の国有通信大手、中国移動通信集団(チャイナ・モバイル)が
太平洋諸島で最大の通信会社デジセル(Digicel)の買収を検討していることから、
オーストラリア政府は域内の影響力を強めようとする中国政府の新たな動きと見て懸念している。
買収額は最高で9億米ドル(約962億1,000万円)に上る見込み。
14日付オーストラリアン・ファイナンシャル・レビューが伝えた。
オーストラリアの通信会社の幹部が主導するコンソーシアム(企業連合)もデジセル買収を狙っているとされるが、
実現するためには連邦政府の融資保証を必要とするとみられている。
連邦政府は通常、民間の買収案に介入することはないが、
同時に中国の国有企業が太平洋諸島への進出を拡大することを警戒しているという。
国防当局筋によれば、外務・貿易省はこの問題を「引き続き監視する」考えで、
太平洋諸島のパートナーにとって「高品質で安全な通信サービスが重要」だと強調している。
中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)は2年前、
ソロモン諸島からパプアニューギニア、シドニーまでの海底ケーブル敷設を計画したが、
連邦政府が海外援助プログラムを通じて1億3,600万豪ドル(約93億5,700万円)の敷設費用の3分の2を拠出し、
ファーウェイの計画を阻止した経緯がある。
■デジセルに67億米ドルの負債
デジセルはアイルランド人の富豪、デニス・オブライエン氏が2001年に創業。
パプアとバヌアツ、ソロモン諸島、トンガ、サモアでは最大の通信会社で、フィジーではボーダフォンに次ぐ通信2位。
太平洋諸島のほか、中米、カリブ諸国で通信網を展開するが、総額67億米ドルの負債を抱えており、
30カ月以内にこのうちいくつかの返済期限が迫っている。
交渉の関係筋によれば、チャイナ・モバイルは
今年の初めからデジセルの太平洋諸島事業のデューデリジェンス(資産査定)を実施している。
同事業は売却前に本社から分離される見込みという。
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◎ GG swears-in depa rtment heads, PNG delegate (2020.5.16、
POST-COURIER )
< nMoses N. Kaugl - Ambassador,
PNG Embassy (Japan) with concurrent accreditation to International Tropical Timber Organisation (ITTO) for four ... >
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◎ ニューギニア航空、東京/成田〜ポートモレスビー線を夏スケジュール中運休
(2020.5.18、 TRAICY ) https://www.traicy.com/posts/20200518160104/
ニューギニア航空は、東京/成田〜ポートモレスビー線の夏スケジュール期間中の運休を決定した。
運休を決めたのは7月11日から10月24日まで。現在も運休している。
予約客には、運航を予定している路線への代替便を手配する。
4月29日には、ポートモレスビー発マニラ経由東京/成田行きの特別便を運航し、
パプアニューギニアで土木工事などを手掛ける大日本土木の社員らが利用した。
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◎ 出雲での「農」にかけて 千葉市から今春UIターン (2020.5.19、山陰中央新報)
古里で農業に未来を懸けたいと、一組の夫婦が今春、千葉市から島根県出雲市にUIターンした。
同市斐川町出身の福島克博さん(36)と秋田市出身の沙織さん(36)。
克博さんは就農し、沙織さんは出雲市の伊野地区で地域おこし協力隊員として魅力化に携わる。
2人は、筑波大(茨城県つくば市)で生物資源を学んだ同級生。
克博さんは青年海外協力隊としてパプアニューギニア赴任などを経験し、農業系のコンサルティング会社に勤務。
沙織さんは農林水産省で環境保全農業、日本食文化の世界無形文化遺産登録といった業務を担当し、キャリアを積んできた。
描いたのが、日本の農業の将来を中央ではなく地方の現場で考える道。
出雲市に長男(4)、長女(2)を含めた一家4人で同市美野町に移住した。
克博さんは斐川町内に農地は40アールを借り、トウモロコシ、ズッキーニ、枝豆などの野菜を栽培。
希少価値の高い野菜を少量栽培してレストランや家庭に提供したいという。
「まずはしっかりと栽培し、そこからさまざまな方法で販路を広げたい。
恐れずにチャレンジしたい」と意気込む。
伊野地区の地域づくりに加わる沙織さんは、これまでの経験を生かし「食と農をテーマに活動したい」と話す。
取り組みの傍らで克博さんをサポートする。
新鮮な食材が身近に、安価で手に入る環境は2人にとって恵まれているように見えるという。
「これを出雲の魅力として生産者、消費者にも、より誇りに感じてもらえるような手伝いができれば」と願う。
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◎ 豪でローテク人工呼吸器を開発 研究者、途上国で使って (2020.5.18、 Ovo)
【シドニー共同】新型コロナウイルス感染症治療のため世界で人工呼吸器の需要が高まる中、
オーストラリアの研究者がプラスチックのバケツや自転車の車輪など身近な部品でローテクタイプの人工呼吸器を開発した。
「医療体制が脆弱なアフリカや太平洋の島国など途上国で役立ててほしい」と話している。
世界保健機関(WHO)によると、アフリカの公的医療機関で利用できる人工呼吸器はWHOに報告した41カ国で計2千台を下回る。
価格が高いためで、太平洋諸国でも、バヌアツなど数台しかない国もある。
開発したのは北東部クイーンズランド州のグリフィス大でデザインを教えるサム・カニング氏(51)。
パプアニューギニアで出産後、合併症に陥った女性の口に、地元医学生が5日間、
袋を当てて息を吸わせて回復させたという話を聞き、最低限の機能でも救える命があることに気付いた。
ふたをして管を挿したバケツを木製ケースに収め、外側の車輪を回すと内部のパドルが連動し、
反復してバケツを圧縮。ポンプの役割を果たして一定のリズムで空気を送り出す仕組み。
費用は200豪ドル(約1万4千円)ほどだ。
カニング氏は「ばかげたもののように見えるかもしれないが、きちんと空気を送ることができる」と話す。
アフリカなど既にいくつかの国から関心が寄せられ、設計図を無償で提供する予定だ。
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◎ 新型コロナウイルスに関する注意喚起 (第 34 報) (2020.5.11、 在PNG日本国大使館)
パプアニューギニアにお住まいの皆様及び渡航中又は渡航予定の皆様へ
1 PNG国内の感染状況
PNG国内では,4月 22 日(水)に8件目の感染例が確認されて以来新たな感染例は
確認されていません。本 11 日(月)には,8名全員の陰性が確認されました。また,4月
30 日(木)の当館領事メール(第 33 報)等でお知らせしました通り,感染予防措置の一部
が緩和されていますが,感染リスクが無くなった訳ではありません。引き続きPNG政府が
定める各種感染予防措置を遵守するとともに,手洗いやうがい,人混みを避ける等の感染予
防に最大限努めてください。
2 最近の治安状況
報道等によれば,先月,特にポートモレスビー市内のセトルメント(不法居住区)にお
いて,非常事態宣言中のブアイの販売・移送禁止に起因した,警察と住民による衝突が数件
発生しています。また,5月 8 日(金)夜,ATSセトルメント(ジャクソンズ空港北側)
で酒に酔った非番のPNG軍兵士が警察官を殴打し殺害,翌日には同地区で警官と軍人に
よる銃撃戦に発展するという事態も発生しています。
邦人の皆様におかれては,今後,治安の悪化も十分に考えられますので,セトルメント(不
法居住区)の周辺には絶対に近づかないようにし,事件に巻き込まれないように十分注意し
て下さい。
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