vol.274(11月10日)
★★・‥...―━━━―...‥・・‥...―━―...‥・・‥...―━━━―...‥・★★当協会会員 大野政義 氏(JICA勤務) からのメッセージ ご紹介
◎ 日本パプアニューギニア協会の皆さまへ
私、1984年に現国際協力機構(JICA)の青年海外協力隊で初代ゴロカ派遣隊員のひとりとして派遣された大野と申します。
皆さん、ご存じのようにCOVID-19の感染は、PNGではこれまで他国に比べそれほどひどくないと報道されてきましたが、
デルタ株の感染急増で、特にハイランド地域で感染者が急増し、ゴロカ病院ではその対応が限界にきていると報道されています。
(他州の病院や首都も同様に状況が悪化しているようです。)
COVID-19対策には、今のところ、感染予防対策とワクチン接種が重要とされていますが、PNGではワクチン接種がなかなか進んでいません。
このような状況の中、PNG政府はWHOを通じて、緊急医療チームの派遣を世界に要請し、
豪州や英国の医療チームがハイランド地方を中心に病院で支援活動を始めています。
個々人レベルでできる事に限界もありますが、病院の最前線で昼夜を問わず必死に働く医師や看護師を何とか支援できないかと、
協力隊員OB等と話しています。
医療機材や薬品等の支援はできませんが、彼らとその家族を支援すべく、
例えば食品や生活用品を購入できるような現地のスーパーで使える買い物クーポンを配布したりできないかと考えています。
もし、この趣旨に賛同いただき、寄付金等していただける方は、当方の私用メール、masaono2009@gmail.comにご連絡をいただき、
下記の私の口座に寄付金を振り込んでいただけますと幸甚に存じます。
寄付金が多く集まり、他の病院への支援も可能と考えられる場合は、そのような方法を検討したいと思います。
名義人:大野 政義(オオノ マサヨシ)
銀行:みずほ銀行
支店:鷺宮 (サギノミヤ)
口座番号:(普)2061248
どうぞよろしくお願い申し上げます。
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◎ 豪州、資源会社のM&A連鎖 脱炭素へ投資資金確保(2021.10.22、 日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGS119040R11C21A0000000/
オーストラリアの資源会社による選択と集中が相次いでいる。
豪英BHPグループは石油・ガス事業を売却し、豪石油・ガス大手のサントスはパプアニューギニアの同業と統合する。
世界的に脱炭素が進むなか、M&A(合併・買収)により水素など次世代技術への投資資金の確保を狙う。
一部では複数の買い手による買収合戦も起きており、過熱への警戒も必要だ。
BHPグループは石油・ガス事業を豪石油・ガス最大手ウッドサイド・ペトロリアムに株式交換方式で売却する。
「今後10年間は株主に大きな価値とリターンを提供できる」。
BHPのマイク・ヘンリー最高経営責任者(CEO)がこう強弁していた同事業を手放す背景にあるのが脱炭素のうねりだ。
BHPは発電用石炭も「適正な価格」(関係者)で売却する計画だったが、一部は買い手がつかず遅れている。
利益を生むとみていた石油・ガス事業を一転して売るのも、同事業の資産価値が下がらないうちに手放し、
次の投資に備えるためとの指摘がある。
今後は油ガス田への投資が浮く分を、電気自動車(EV)のリチウムイオン電池に使うニッケルや、
肥料となるカリウムなどの強化に振り向ける。
サントスはパプアニューギニアのオイルサーチとの統合を決めた。
化石燃料への重複投資を解消するなどし、年130億円の相乗効果を狙う。
サントスのケビン・ギャラハーCEOは「次の10年間の成長の機会を捉える」としており、
統合などで捻出した資金を二酸化炭素(CO2)を回収して地下に貯留する「CCS」や水素関連事業にあてる。
金融情報のリフィニティブによると2021年1~9月の豪州でのM&A件数は1180件と、
新型コロナウイルス禍前の19年同期を16%上回る。ここ10年でみても最高のペースで推移する。
相次ぐ再編について、英調査会社ウッドマッケンジーのアンドリュー・ハーウッド氏は
「企業がエネルギー転換に備える動きだ」とみる。
選択と集中により「株主を満足させるキャッシュフローを生み出すだけでなく、
(再生可能エネや水素など)代替のエネルギーへの投資を加速できる」ためだ。
豪州のエネルギー企業は欧米メジャーに比べて規模が小さいのが課題だった。
国内で最大手のウッドサイドの20年12月期の売上高は36億ドル(約4100億円)と、
1800億ドルを超える米エクソンモービルや英BPの2%未満だ。再編すれば「強固で効率的な企業グループを作り出す」
(豪金融大手マッコーリー・グループ)ことで、次世代エネへの投資余力が高まると評価する声が出る。
再編効果は大手にとどまらないとの見方もある。ウッドサイド、サントスとも非中核とするガス田などの売却観測が流れる。
ハーウッド氏は「小規模なプレーヤーは大手が手放した資産を獲得することで成長できる」と豪産業全体にも利点があると指摘する。
もっとも脱炭素を狙った企業再編が過熱する懸念もある。送配電大手の豪オースネット・サービシズを巡る買収合戦が一例だ。
同社の買収は9月1日時点ではガスパイプラインの豪APAグループが1株2.32豪ドル(約197円)で提案していた。
同月20日にオースネットがカナダの投資ファンド、ブルックフィールドから同2.5豪ドルの提案を受けたと発表すると、
翌21日にAPAは同2.6豪ドルに引き上げた。
新たな場所で太陽光や風力による発電が始まれば、送電インフラ投資も必要となる。
APAとブルックフィールドはこうした需要を見越して動いており、
APAは「豪経済の脱炭素を進めるのに必要な送電インフラの成長を加速させられる」といまは引かない構え。
脱炭素で注目されるこうした分野では同様の争奪戦が増える可能性もある。
仮に将来の利益に見合わない金額で買収すれば、いずれ損失につながりかねない。
水素やCCSといった次世代技術への投資が収益にどうつながるかは不透明な部分もある。
さらにコロナ禍からの経済再開などで電力需給は逼迫しており、短期的には化石燃料への依存は続くとみられる。
ウッドサイドがBHPの石油・ガス事業を買収するのも、当面は油田などで稼げるとみるためだ。
クリーンエネルギーに力を入れる企業は再編で確保した投資原資を使って新技術の確立や市場整備を早期に進め、
脱炭素をテコにしたほうが成長できると示す必要がある。(シドニー=松本史、東京=堤健太郎)
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◎ 海外で社有林拡大 「排出ゼロ」実現 矢嶋進王子ホールディングス会長
脱炭素社会 創る (2021.10.28、日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCD288TL0Y1A021C2000000/
は2050年に温暖化ガス排出量の実質ゼロをめざす。森林による二酸化炭素(CO2)の吸収・固定、
燃料転換や省エネ設備の導入による排出量削減を柱に、50年を見据えた環境ビジョンや30年に向けた環境行動目標を定めた。
エネルギー多王子ホールディングス消費型産業とされる製紙業をいかに脱炭素に導くのか。
矢嶋進会長は社有林拡大や森林資源の活用を説く。
CO2固定化、目標達成けん引
当社グループは50年に温暖化ガス排出量を実質ゼロ(カーボンニュートラル)とする「環境ビジョン2050」、
その道筋として30年度に18年度比で70%以上を削減する「環境行動目標2030」を定め、20年秋に公表した。
70%削減のうち50%分は森林によるCO2固定化の純増で達成する。当社グループは国内外に約58万㌶の森林を保有する。
国内が約19万㌶、残りが海外だ。目標達成のため海外で植林地の面積を増やしていく。
すでに保有林があるブラジルやニュージーランド(NZ)を中心に30年度までに約15万㌶増やす計画だ。
大きくなって成長が止まった木は伐採して新しい木を植える。
成長が早い、CO2を吸収・固定化しやすいといった樹種の選定・植樹・育成には、
当社グループが持つノウハウを活用し、効率の高い森林経営を進めていく。
ただ、排出量取引が広がってきた影響もあり、NZでは植林に適した牧草地の価格が高くなってきた。
海外の年金基金などがNZの森林を買っているうえ、世界でだぶついた投資マネーも流入している。
植林地の取得費用は約1000億円と試算しているが、さらに膨らむ可能性もある。
対策に2000億円
残る20%分の削減は石炭ボイラーのガスへの転換、省エネ設備への更新などで実現する。
植林地の取得と合わせ、ざっと2000億円かかると試算している。
経常的な修繕投資を除けば自由に使えるキャッシュフロー(CF)は年間800億円程度だ。
机上の計算になるが29年度までの8年間では6400億円。
今後5年間で手を打つならばCF4000億円のうち投資が2000億円を占め、かなりの負担になる。
それだけ覚悟して取り組まないと、企業として存続できないと考えている。
ステークホルダー(利害関係者)に対するアカウンタビリティー(説明責任)を果たせないと認識して行動している。
計画を立てたのは世界の潮流を見据えたためだ。
気候変動、地球温暖化の環境問題に対して影響力が強いのは欧州連合(EU)だ。
20年初めの段階で、EUの30年の温暖化ガス削減目標(1990年比)は40%だった。
これが50%以上に引き上げられるのは間違いないとみていた。
今後、排出量取引が拡大し、排出量そのものに対する規制、いわゆる炭素税が課せられることになるだろう。
世界の平均気温上昇を産業革命前に比べ1・5度に抑えることに伴う事業リスクを検討した。
パリ協定の目標を達成できず温暖化がさらに進んだ場合、集中豪雨や干ばつが頻発する。
最も大きな問題は海水面の上昇だ。
1つの大きな工場で生産するのは効率が高い半面、工場水没という気候変動リスクを背負ってしまう。
供給責任を果たすためには工場の分散化を検討せざるを得なくなる。
森林の維持・管理にも問題が生じる。干ばつや森林の乾燥で山火事が発生しやすくなってきた。
植林地で木が育つには700㍉以上の年間降雨量が必要とされる。
植林地としての可否は30年平均の降雨量をこれまで判断基準にしていたが、
温暖化の影響が顕著になるなか、近年は直近の降雨量で判断するよう指示している。
厳しい目標掲げ行動を欧州主導のタクソノミー(サステナブルな経済活動を促す基準)は確定していない段階だが、
ベースになる温暖化ガス削減を急ぐ。2、3年で達成できるわけではなく、早急に行動しなければならない。
ルールづくりは厳しく言うところがリーダーになり、シビアに考え行動するところが主導権を握る。それが欧州だ。
日本政府が30年度の温暖化ガスの削減目標を13年度比26%から46%に引き上げたのは正しい。
日本の考え方を取り入れてもらうには、日本が厳しい目標を掲げ行動しないといけないと考えている。
当社グループが持つ脱炭素のノウハウは他社にも供与していきたい。
例えば、成長が早い植林木を選び育てていくという森林経営のデータの交換・開示などを通じ、
世界全体の温暖化ガス排出量削減に貢献していきたい。
森林資源の再利用循環、ノウハウ生かす
王子ホールディングスは国内外に約58万㌶の広大な森林を保有している。
内訳は、環境に配慮しつつ木材の生産を主目的とした生産林が約45万㌶、
生物多様性や流域保全を主目的とした環境保全林が約13万㌶だ。2020年秋に公表した「環境行動目標2030」では、
30年度までに海外を中心に15万㌶の森林をさらに増やすことを目標に掲げている。
同社は急増する紙需要に応えるため、1910年に北海道・苫小牧に工場を新設した。
製紙産業にとって原料となる木材の確保は当時から課題だった。そうしたなか、
37年に王子造林を設立。森林資源の再利用循環に着手した。90年代には他社に先駆け、海外の植林事業に乗り出した。
現在では日本の民間企業では最大となる約19万㌶の社有林を国内に持つ。
海外では現在、ブラジルやニュージーランド(NZ)、インドネシア、ベトナムなど6カ国10地域で
環境保全林を含め約39万㌶を維持・管理している。広葉樹として10年程度で収穫可能なユーカリやアカシア、
針葉樹として約30年で収穫可能なラジアータパインなど、植林地では樹種や育成方法を決めている。
環境行動目標2030に盛り込んだ15万㌶の森林を増やす計画を実行するため、
ブラジルでは保有林の隣接地や同じ州内の近隣地などを取得すべく調査に着手している。
NZでも、経済合理性を維持できる範囲で植林可能な牧草地などを取得する計画だ。
単に保有林の面積を増やすだけでなく、効率を高める工夫にも力を入れる。
例えば、ユーカリならば600種類を超えるとされる育種の中から、その土地の気候や土壌に合ったものを選び出す。
国内外に持つ研究所でさらに品種改良を加えるなどして「より早く成長し、二酸化炭素(CO2)を固定化する量を増やすようにしている」
(王子グリーンリソースの山口聡康植林事業部長)という。
懸念材料は土地価格の上昇だ。CO2排出量の取引制度が整備されたNZでは、
世界の年金基金をはじめ機関投資家が土地を取得するなど値上がりや投資収益を見込んだマネーが流入。
この2、3年でかなり価格が上がった土地もあったという。
王子ホールディングスは21年3月時点で森林取得費用を約1000億円と試算しているが、
15万㌶の森林を追加取得するには、計画を大きく上回る資金が必要になる可能性もある。
国内外の保有林による20年度のCO2純吸収量は93万5000㌧規模に上る
。30年度には18年度の温暖化ガス排出量の約50%を森林によるCO2固定化で削減する計画だ。
矢嶋進会長は30代で約3年半、パプアニューギニアの植林事業会社に出向した経験もあり、
森林資源の価値や活用に対する思い入れも強いという。
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◎ 新型コロナウイルスに関する注意喚起(第127報)(2021.11.1、 在PNG日本国大使館)
https://www.png.emb-japan.go.jp/files/100254041.pdf
パプアニューギニアにお住まいの皆様及び渡航中又は渡航予定の皆様へ
●PNG当局の発表によれば、10 月 25 日(月)~10 月 31 日(日)の間に確認された新たな感染者数は
国内で合計 1,918 名でした。首都圏を中心に引き続き感染者が高い水準で増加しておりますところ、
感染予防を徹底するとともに、今後の規制更新等についてもご留意願います。
●現在の累計感染者数:29,653 名
●現在の累計死者数:370 名
●累計確認者数の各州内訳:
NCD:8,206 名(+534 名)、セントラル州:579 名(+58 名)、ガルフ州:192 名(+21 名)、
ウェスタン州:3,467 名(+22 名)、ミルンベイ州:761 名(+179 名)、ノーザン(オロ)州:198 名、
モロベ州:2,337 名(+192 名)、マダン州:1,007 名(+121 名)、東セピック州:491 名(+ 83 名)、
西セピック州:741 名(+16 名)、東ハイランド州:1,793 名(+133 名)、チンブ州:532 名(+4 名)、
ジワカ州:367 名(+26 名)、西ハイランド州:2,479 名(+118 名)、南ハイランド 州:723 名(+185 名)、
エンガ州:1,002 名(+47 名)、ヘラ州:449 名(+54 名)、マヌス 州:547 名(+13 名)、
東ニューブリテン州:1,554 名(+92 名)、西ニューブリテン州:1,141 名 (+14 名)、
ニューアイルランド州:602 名(+2 名)、ブーゲンビル自治州:485 名(+18 名)
※( )は 10 月 24 日(日)時点との比較
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◎ 新型コロナウイルスに関する注意喚起(第128報)(2021.11.8、 在PNG日本国大使館)
https://www.png.emb-japan.go.jp/files/100257008.pdf
パプアニューギニアにお住まいの皆様及び渡航中又は渡航予定の皆様へ
●PNG当局の発表によれば、11 月 1 日(月)~11 月 7 日(日)の間に確認された新たな感染者数 は国内で合計 1,810 名でした。
首都圏を中心に引き続き感染者が高い水準のまま増加しておりますところ、 感染予防を徹底するとともに、
今後の規制更新等についてもご留意願います。
●現在の累計感染者数:31,463 名
●現在の累計死者数:407 名
●累計確認者数の各州内訳:
NCD:8,584 名(+378 名)、セントラル州:674 名(+95 名)、ガルフ州:277 名(+95 名)、
ウェスタン州:3,471名(+4名)、ミルンベイ州:968名(+207名)、ノーザン(オロ)州:198名、
モロベ州:2,436 名(+99 名)、マダン州:1,205 名(+198 名)、東セピック州:602 名(+111 名)、
西セピック州:753 名(+12 名)、東ハイランド州:1,981 名(+188 名)、チンブ州:539 名 (+7 名)、
ジワカ州:389 名(+22 名)、西ハイランド州:2,585 名(+106 名)、南ハイランド 州:809 名(+86名)、
エンガ州:1,004 名(+2 名)、ヘラ州:473 名(+24 名)、マヌス州: 551 名(+4 名)、東ニューブリテン州:1,707 名(+153 名)、
西ニューブリテン州:1,141 名、ニュー アイルランド州:605 名(+3 名)、ブーゲンビル自治州:511 名(+26 名)
※( )は 10 月 31 日(日)時点との比較
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◎当協会会員 パプアニューギニアソングを歌います 高野悠己さんからのお知らせ
11月13日(土曜)に北海道の東川町にて、町内在住ミュージシャンのコンサートにゲスト出演します。
パプアニューギニアの名曲『Abebe』と、同国にちなんだ日本の歌謡曲『ラバウル小唄』を歌います。
遠方の方にはYouTube配信で観覧できるようになっております(チラシ参照)
観覧料は有料2000円ですが、PNG関係者(会員の方でも、そのお知り合いでも)は半額1000円です。
北の国から、美しいPNGの魅力を発信できるよう頑張ります。
よろしくお願い致します。
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