vol.334(7月10日)
★★・‥…―━━━―…‥・・‥…―━―…‥・・‥…―━━━―…‥・★★◎ 6月29日(木)当協会 定期理事会・総会・懇親会が開催されました。
総会において、昨年度の事業成果の発表、昨年度の会計報告、本年度の予算、
本年度の事業計画が各々承認されました。 詳細は会報誌ごくらくちょうにて
ご報告させていただきます。皆様の御協力誠にありがとうございました。
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◎ The Investment Promotion Authority’s Opportunity newsletter
(2023.7.3、太平洋諸島センター/パプアニューギニア投資庁)
https://www.ipa.gov.pg/Documentation/PG/Newsletters/2023/May-Issue-05.pdf
≪PICのホームページに掲載されている投資パンフレットです。上記URLをクリックしてご覧願います。≫
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原発処理水放出、国際世論形成へ外交戦 偽情報の芽摘む/
関係国への説明強化 IAEA事務局長が4日に首相と面会し報告書
(2023.7.4、日経)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA29A630Z20C23A6000000/
政府は東京電力福島第1原子力発電所からの処理水の海洋放出を巡り関係国への働きかけを急ぐ。
国際原子力機関(IAEA)の報告書を踏まえ放出の時期を判断する。
中国や韓国で科学的根拠に乏しい情報が拡散している。
国内で地元理解を得る努力に加えて、外交による「情報戦」も欠かせない。
岸田文雄首相はIAEAのグロッシ事務局長と4日に面会する。
海洋放出の安全性に関する包括的な報告書を受け取り、放出時期などの判断材料にする。
処理水の海洋放出は2021年4月に決定した。
原発敷地内にたまった大量のタンクが廃炉作業の妨げになる事態を防ぐためで、23年夏の放出をめざす。
日本政府は科学的根拠に基づいた情報をもとに国際社会に安全性の説明をしてきた。
5月の主要7カ国首脳会議(G7広島サミット)では各国が日本の取り組みを支持した。
IAEAの報告書が出た後も取り組みを加速する。
一部の国で政府説明と異なる情報が広がっている。
中国政府は「太平洋は日本が核汚染水を垂れ流す下水道ではない」などと主張する。
ロシアと共同で日本政府に質問状も提出した。
日本外務省は中国にデータを用いた説明の機会を何度も提案しているものの、
受け入れを拒否されているという。
香港、マカオ両政府は処理水を放出した場合、福島県周辺の水産物などに禁輸措置を発動する考えを示した。
中国政府の意向が反映されたとの見方がある。
韓国政府は5月下旬に専門家による視察団を福島第1原発に送った。
岸田首相と尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の5月の首脳会談で合意した事項だ。
日本側は原子力規制庁や東電などの担当者と面会する場を設けて対応した。
日本側が説明してきた安全性は十分浸透していない。
韓国の野党が主導して放出に反対し、尹政権を批判する材料に使っているとの指摘も根強い。
処理水の放出で海水を原料とする塩が汚染されるとの情報が出回り、
スーパーなどで塩の買い占めが起きた。
韓国政府が備蓄した塩を市場に放出する事態に発展した。
韓国の一部のインターネットメディアは日本がIAEAに100万ユーロ(1億5500万円程度)
以上の献金をしたという情報を報じた。
日本外務省は6月22日に「事実無根で無責任な偽情報流布に強く反対する」とのコメントを出した。
偽情報と断定し見解を示すのは異例の対応だった。
南太平洋の島国への対処も残る。
かつて米英仏の核実験場となった島があり、核や放射性物質の問題に敏感だ。
漁業は主要産業で、自国の経済への影響を懸念する声も出ている。
南太平洋の国・地域でつくる太平洋諸島フォーラム(PIF)が放出延期を求めている。
日本政府は2月から南太平洋に位置する国・地域と集中対話を開き、林芳正外相も同地域を訪問した。
南太平洋は中国との関係が深い国・地域が多く、安全保障上の位置づけも重要さが増す。
海洋放出に公に理解を示したのは現時点でパラオ、ミクロネシア連邦、パプアニューギニアだけだ。
東電は海洋放出にあたり多核種除去設備(ALPS)などを使って汚染水の放射性物質を国の規制基準以下まで取り除く。
トリチウムは現在の技術では除去できず、海水で希釈して基準の40分の1未満に薄める。
海底トンネルを通じて1キロ先の沖合に放出する計画だ。
IAEAはこれまでに公表した6本の報告書でトリチウムの処分量が少ないなどのデータを評価し、
放出方法や一連の設備は「妥当」と判断した。世界各地の原発もトリチウムを含む水を海に流している。
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パプアニューギニアに対する軍楽隊育成分野の能力構築支援事業について(2023.7.5、防衛省)
https://www.mod.go.jp/j/press/news/2023/07/05a.pdf
(お知らせ)
令 和 5 年 7 月 5 日
防 衛 省
パプアニューギニアに対する軍楽隊育成分野の能力構築支援事業について
防衛省・自衛隊は、概要以下のとおり能力構築支援事業を実施することとなりまし たので、お知らせします。
1 事業内容 軍楽隊の一般的な編成及び軍楽隊に必要な装備品(楽器、車両等)の数量等に関 する知見の共有、
軍楽隊員の新規採用試験への協力並びに演奏の技術指導等を実施
2 事業期間 令和5年7月10日(月)~同月28日(金) (派遣期間 令和5年7月8日(土)~同月30日(日))
3 実施場所 パプアニューギニア独立国(ポートモレスビー)
4 日本側参加者 7名(防衛政策局参事官付1名、陸上自衛隊中央音楽隊6名)
5 パプアニューギニア側参加者 パプアニューギニア国防軍軍楽隊
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◎ 汚染水放出、太平洋の漁師たちも恐れる…「何も情報がない」
(2023.7.6、Yahoo)https://news.yahoo.co.jp/articles/39da77db9b0f1663bb29d456faac261b150bfa94
「海は私たちの収入源であり生活の一部です。しかし私は、日本が何を準備しているのかまったく知りません」
太平洋の島国であるバヌアツのワラ島で漁業を営むチャーリー・マレブさん(54)は4日(現地時間)、
英紙「ガーディアン」のインタビューでそう述べた。マレブさんは、
太平洋諸島に住み食糧と収入を海に依存する230万人のうちの一人だ。
マレブさんは、日本の福島第一原発の汚染水放出計画について、「日本が何を準備しているのか、まったく知らない」とし、
「漁業はワラ島の多くの人々の生活の一部であり、取った魚の大部分は食べ、少量は物や薬を買うために売っている」と述べた。
マレブさんはイワシなどの魚を取るために、この日も早朝5時頃に海に網をかけ、夕方には長い木の枝で作った釣り竿を垂らした。
ガーディアンは、日本の汚染水放出が秒読み段階に入ったなか
、太平洋の多くの人たちは日本の汚染水放出計画について何の情報もなく、
マレブさんのような漁師は汚染水放出が及ぼす影響を懸念しているという現地の雰囲気を報じた。
マレブさんはガーディアンに「(日本の汚染水放出計画について)何の情報もなく、もっと知りたい」とし、
「日本が(汚染水放出計画を)押しつけるのであれば、よくは分からないが私たちに影響を及ぼすと思う」と述べた。
マレブさんはさらに「次世代もまた、私たちの美しいサンゴ礁や自然、
海洋生物に依存して生きていかなければならない」と付け加えた。
バヌアツをはじめとする太平洋島しょ国18カ国が集まる太平洋諸島フォーラム(PIF)は1月、
日本の汚染水放出計画に「深刻な懸念」を表明した。PIFのヘンリー・プナ事務局長は
「わが国民は、日本の(汚染水放出)計画で得られるものはなく、次世代に多くの危険を伴わせることになる」としたうえで、
「私たちすべてがこの問題について共通した理解を持つためには、より多くの努力と対話が必要だ」と述べたとガーディアンは報じた。
プナ事務局長は「特に(日本の汚染水放出に伴う)影響を受ける国との包括的な国際協議をしなければならない」と付け加えた。
一方、外信は4日、日本の汚染水放出計画が「国際安全基準を満たす」とする国際原子力機関(IAEA)の最終結論に注目した。
米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」(WSJ)は、中国を含む周辺国の激しい反対にもかかわらず、
日本が福島原発の「軽微な放射性廃液」(slightly radioactive wastewater)を海洋放出できるよう、
国際原子力安全当局が「ゴーサイン」(green light)を出したと報じた。
ブルームバーグ通信は「五輪サイズのプール500個ほどの規模」の汚染水放出は、早ければ今年夏に始まると報じた。
ニューヨーク・タイムズ(NYT)は、日本メディアの世論調査結果を引用し、日本国内でも賛否両論が分かれていると報じた。
これに先立ち、日本の民放ニュースネットワーク(JNN)は1~2日、全国18歳以上の1207人を対象に電話世論調査を実施した結果、
回答者の45%が日本の汚染水放出計画に賛成し、40%が反対したと報じている。
チョ・ユニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
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PM urged to oppose wastewater (2023.7.7、The National)
https://www.thenational.com.pg/pm-urged-to-oppose-wastewater/
“I am rejecting Japan's plans to release radioactive waste in the Pacific Ocean outright
because it will affect the ocean marine life, ...
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◎ 食品業界注目の「サゴヤシ」は何がすごいのか 忍び寄る「食糧難」の救世主?
(2023.7.7、Yahoo/日刊ゲンダイ)
食料品の値上げが止まらない。民間調査会社・帝国データバンクの「『食品主要195社』価格改定動向調査」によると、
家庭用を中心に飲食料品の今年の値上げ品目は6月30日までに2万9106品目で、
新型コロナやウクライナ戦争の影響で記録的な値上げラッシュとなった2022年通年の2万5768品目を超えたという。
今後も食品の値上げラッシュは続き、7月はパンを中心に3566品目、8月は乳製品を中心に987品目、
9月はチョコレートなど1686品目、10月は酒類などを中心に3385品目の値上げが予定されているという。
背景には世界的な異常気象によるトウモロコシや小麦などの国際穀物の収穫量の減少や人口急増による需要増などがある。
加えてウクライナ戦争や米中対立に代表される国際関係の亀裂がサプライチェーンの破綻を生み、拍車をかけている。
万一、中国による台湾侵攻が起きれば、日本でも未曾有の食糧難が起きかねない。
そんな中、食品業界関係者の間で密かに注目されている作物がある。
インドネシアやパプアニューギニアなどの東南アジア、オセアニアに自然生息するサゴヤシだ。
7月7日に東京都千代田区内の学士会館で開催する「第14回国際サゴシンポジウム」(主催:サゴヤシ学会)の
組織委員長を務める名古屋大学大学院生命農学研究科教授で、農学国際教育研究センター長の江原宏氏が言う。
「サゴヤシは1本あたりおよそ200㎏を超えるデンプンを蓄積し、
1ヘクタール当たり20トン以上のデンプンの収穫が可能とされる作物です。
他の植物が生息できない、泥炭湿地で育ち粗放な管理で栽培が可能なうえ、
世界では220ヘクタールで生育するうち10%程度しか使われていない。
そのため、栽培、収穫、輸送の研究を進めれば、この低利用・未利用作物が食糧難時代の救世主になるのでは、
と期待されているのです」
サゴデンプン100g当たりのエネルギーは、精白米飯の約3倍、トウモロコシの約4倍。インドネシアではすいとん状、
パプアニューギニアではパンケーキ状などに利用されていて、
年間2万トンを輸入する世界最大の輸入国・日本では加工デンプンがうどんなどの打ち粉として使用され、
年々その用途が広がっているという。
「サゴデンプンはタンパク質がほとんど含まれていないため、低アレルゲン素材としての活用が期待されていて、
グルテンフリーの麺などにも使われるようになっています。
最近では、欧州などでもサゴヤシデンプンが注目され、パスタの原料としての輸入相談が寄せられています。
まとまりやすくて、べたつかないことから、喉に食べ物が詰まりやすい高齢者や乳児の食べ物としての開発利用も進んでいます。
また、食物繊維のように小腸で吸収・消化されず、
大腸まで届いて善玉菌のエサになるため便通の改善になることがわかっています。
しかも原産地では食後血糖値が急上昇しにくい食材とされているのです」
■夜遅い食事にぴったり
現代人は過食、深夜までの仕事や学習、寝不足などによって体内時計が乱れがち。
朝の食事はそれをリセットするのに有効だが、夜遅くに血糖値をあげると体内時計がリセットされやすくなり狂いが生じ、
体調不良の原因となる可能性がある。
愛国学園短期大学の古谷彰子准教授らの研究グループはサゴデンプンの食後血糖値抑制効果と体内時計のリセット力を調べるため、
特殊な時計遺伝子を組み込んだマウスを使って、サゴデンプンが朝、夜、いつ食べるのが適当か、
食後血糖値や肝臓の時計遺伝子を測定した。
「その結果、サゴデンプンには食後血糖値上昇に対する有意な抑制効果があることがわかりました。
一方、体内時計は米や小麦のデンプンに比べて進んでいませんでした。
以上のことから血糖値の抑制効果があり、体内時計の狂いを起こしにくいサゴデンプンは夜食向きの食材であり、
夜遅い時間帯に食事を取らざるを得ない人にとって、
健康を維持するのに都合の良い食材である可能性があるということになります」
ちなみに、米国の一部やブラジルではガソリンに10%程度のエタノールを混入した新燃料が自動車燃料として一般に利用されていて、
サゴヤシはバイオマスエネルギーとしても期待され、研究が進んでいる。
食べて良し、燃料としても良し。持続可能な資源植物であるサゴヤシは今後さまざまな分野で利用されていくに違いない。
少なくとも熱帯産の食べ物としての特性や利用法を知っておくことは、今後、健康的な生活を送るためにも必要なこと。
興味がある人は勉強してみるのもいいかもしれない。
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